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2018/03/05

「米国衰退、中国膨張」宮崎正弘

米国衰退、中国膨張

 読みましたよ。『米国衰退、中国膨張』宮崎正弘。
 宮崎正弘さんて、71才やけどめっちゃ元気で、しょっちゅう海外取材をして来はります。腰掛け気分の大新聞の記者なんかとはその情報収集力は全然深さが違うと思います。メルマガはタダで、本をいっぱい書いて、そっちで賄うてはるんですね。

 副題は「かくも長き日本の不在」。世界(史)の中に日本が登場せえへんことを嘆いてはります。まあたしかに日本は今アメリカの属国やからね。憲法のことはもちろんやし、日本には米軍基地がいっぱいあって、何かあったらいつでも好きなようにアメリカ軍が出動できるんやからね。そらあ属国やろ、その状態は。とはいえ、いよいよアメリカが衰退してきてるとき、日本、危ないんとちゃうか、という警鐘です。

 で、「中国」はいよいよ危ないですと。新聞ではあんまり報道されへんけど、中共は南シナ海だけではなく、世界中に軍事拠点を着々と作っています。たとえばスリランカでは、コロンボ沖合に人工島と新都市を合弁企業の形で進めるプロジェクトができた、と。中共がスリランカにお金を貸すんやけど、スリランカが「たちまち中国からの融資を返済できなくなると、突如、金利等の諸条件が変更され、高利の上乗せと借金の合計額に対して新しい金利が課せられ、雪だるま式に膨らむ仕組み」やったそうです。

 中共はその島にハンバントタ港という港も作りました。でも結局スリランカはそのお金が返せなくなったので、その負債棒引きを条件に、ハンバントタ港の管理運用権を中国に99年間貸与することになってしもたらしいです。

 麻生財務相が「中国のAIIBはサラ金のようなもの。どえらい借金を背負い込むことになる」と言うてはりましたが、それは甘い例えで、「本質は『阿漕(あこぎ)な高利貸』が『マフィアと組んでいる』と表現した方が実相に近いかもしれない」と書いてはります。

 中共のやり方は、「建材・建機・セメント鉄鋼など資材はすべて中国から、労働者も中国から派遣され、地元には何一つ還元されず、いつしか中国の潜水艦が寄港しており、地元の怒りは爆発して反中国暴動が起きた」そうです。

 こういうことが今や東南アジアだけではなくて、中東、アフリカ、南米と、世界中に起こっているそうです。パキスタンのグアイダール港の建設現場では、労働者は全員中国から連れて来られていてチャイナタウンができ、治安が悪く、何とパキスタン軍の治安部隊15,000人が工事現場を警備しているそうです。当然中共はこの港を軍事目的にも使用します。

 もともとは2008年のリーマンショックのときに中共政府は大規模な財政出動、公共投資を行うことで乗り切ったと。実はそれ自体はすごい正しいことで、結果景気は回復したけれど、全国に大規模な人工都市ができたけれど、ほとんどがゴーストタウン「鬼城」となってしもてるそうです。

 でも生産力というか、鉄鋼やらセメントやら、さらには労働者まで余りまくってしもうたということです。せやからそれを南シナ海のサンゴ礁に流し込んで基地を作ったり、上で見たような全世界に鉄とセメントを運んでは基地をせっせと作ってるということですね。あ、そしてそれらのすべてに賄賂がくっついてくる、と。

 あーあ、徳のない人間にカネを持たせると、ろくなことにならんという見本ですね。まあそれは日本以外の全世界共通かもしれませんけどね。

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コメント

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パックスチャイナの時代は来ない

シナのやりくちは、軍事を背景にした華僑みたいですね。これも甘いか。

東南アジアの華僑は、戦後それなりに力を削がれるか、政治にはくちを出さないという暗黙の了解があると聞きます。政治にくちを出したければ、国籍をとって純正の国民になれ、という正しい方針です。

国家マフィアのシナがアジアに進出すれば、そうした華僑を巡る暗黙も壊れるか、東南アジアの民族間の不信感を増大させると推測します。

しかし、しょせん中共のやりくちは、かつてのロシアソ連のそれを彷彿とさせます。旅順やウラジオストックの軍港都市と同じ。時代錯誤です。
現在は、スリランカのように、必ず反発を受けますから、本国政府要人の派閥争いあどで迷走して、国外基地への兵站が伸びきったところを寸断されます。

もともと、虚勢張りで成り上がりバクチ根性が強く、内実を豊かにする精密さに欠ける民族です。
マッチョな膨張主義で政権の権威権力を誇示する発想しかできません。

ハリウッド映画では、シナの資本が入ってきて、シナ人俳優が良い役で出たりしています。
カネにあかせたイメージ戦略ですが、それも昔ほどには効果がなくて、実態のひどさとの乖離が知れ渡り、我欲の強さをさらけ出せば、米国人や欧州人に反感を持たれるのも時間の問題です。

願望が混じりましたが、おおよそそのように展開すると私は思います。
それまでに、日本も少なからず損失を被ると思いますが、最小にする努力をすべきなのだと思います。

Re: パックスチャイナの時代は来ない

コメントありがとうございます。
> それまでに、日本も少なからず損失を被ると思いますが、最小にする努力をすべきなのだと思います。
・・・・たしかに残念ながら、どうしたって巻き添えもあるでしょうから被害を被らないわけにはいかないでしょうね。
何とか最小化できるように今から準備しとなあかんということですね。