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2018/06/30

世界に比類のない縄文文化。これこそが日本人のDNAやんか。

縄文文化が日本人の未来を拓く

 いやあ、この本、面白かったです。『縄文文化が日本人の未来を拓く』小林達雄 徳間書店。

 最近いろいろ勉強してると、どうも日本人にとって縄文時代てめっちゃ重要やなと思うようになって、縄文時代を調べてみよ、と思たんですわ。私らの中高生時代は、縄文時代の人というのは狩猟、採集生活が主で、毛皮をまとった石器時代の原始人に近いようなイメージで習うたと思います。ところがどっこい、最近の研究ではかなり進んだ、高度な生活をしていたようです。そしてその精神性の高さは、実は驚嘆すべきもんやないか、というのがこの本の小林さんの主張です。

 縄文時代初期の遺跡である大平山元I遺跡(おおだいやまもといちいせき)というのは、青森県にあり、昭和50(1975)年に最初に発掘されました。以後そこから発掘された縄文土器を、平成10(1998)年になって最新の手法である放射性炭素年代測定法で、使われていた年代を算定したところ、何と1万6,500年前やったと、つまり世界最古の土器とわかったそうです。ちなみに同じ遺跡で見つかった石鏃(せきぞく、石のやじり)も世界最古の弓矢の使用を示すものとわかったそうです。

 そして縄文土器というのは、日本列島に特有で、北海道、沖縄、対馬からは出土するけれど、半島、大陸にはほとんど無いそうです。ちなみにヒスイもそうです。また、縄文土器の特異性を発見したのはあの岡本太郎さんなんやそうです。初めて現物を見てショックを受けたと。縄文土器の典型とされる火焔型土器というのは、ある一定の決まりみたいなものがあり、火焔の名のもとになっている突起が特徴です。これは実用面からは、とても邪魔です。こんなものがついていると、食べたり飲んだりはとてもしにくい。なのに、この特徴が何と1万年以上も連綿と受け継がれてきたんやそうです。もちろん、まだ謎ではあるんやけれど、そこにこそ、もともと日本列島におった日本人の祖先の心を解く鍵があるんやないか、というのが小林さんの着目点です。

 私らが昔習うた弥生式土器というのは、縄文土器に比べて洗練されていて、デザインもシンプルで実用的、ということでした。小林さんはこれを、弥生土器はタッパー容器、と言います。日用品ですね。それに比して縄文土器は世界観を持っているんやと。つまり、縄文時代の日本列島は、まったく独自の文化圏を持っていた、ということですね。そして狩猟採集生活でありながら、かなり早い段階から定住が始まってたそうです。以前の理解では、大陸や半島から稲作が伝わってから定住が始まり、弥生時代に移っていったと言われていましたが、どうも違うようですね。

 私らは、時代は下れば下るほど人間は進歩していくもんやと、何となく思てますよね。せやけど最近わたしは、昔の人の方がよっぽど賢かったんとちゃうか、と思います。そらそうや、あの『古事記』は稗田阿礼の口述筆記やねんで。なんであんな長い物語を全部覚えられるんや?

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コメント

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No title

毎日更新 ありがとうございます。小生の知人から貴ブログを最近勧めていただき、過去ログもゆっくり読み進めさせていただきながら勉強させていただいております。
ヒスイの勾玉にしても管玉にしても、どこの施設で見学したかは定かではありませんが「この復元工程はほんまかな?」とつっこみたくなるような。ヒスイは確か糸魚川流域でしか産生されず、管玉の技法は石見地方中心で、となれば古代の日本は今の歴史教科書の記載とは全く異なる「文化交流」が活発だったのでは?と。
もう一言、上記を記載しているうちに思い出したのですが、欧米ではこのような「文化交流」はありえないらしいですね。少なくとも、「自分の価値観」に合わなければ否定し、「価値観に合う」が吸収できなければ簒奪する・・・
「他者の文化を尊重することが容易」な日本人は、ゆえに世界でも孤立しやすいのではないでしょうか。
しかし、「孤立」ではなく、「啓蒙」しても良いのでは?
駄文長文、お目汚しをご容赦。

日本に一所懸命

岡本太郎もびっくりの縄文式土器。私も美術の教科書で見てびっくりしました。すごいデザインですから。
実用のためのものでないことは、子供でもわかります。なんとなく祭祀的な意味合いを感じるくらいでした。
唐突ですが、ワールドカップのカップも実用ではないけど器です。チャンピオンシャーレは大皿です。実用のものではありませんね。背景に、優勝者には酒や食料が振る舞われた歴史があるのでしょう。
食と祭祀は関係が深い。古代から、生存がかかってますから。デザインとしてすごい土器ですが、生活に根差した精神性も盛り込まれていて、歴史的文物として、より素晴らしさがわかるようになりました。

それから、日本の中世に封建制度で、一所懸命という語が生まれましたが、土地とともにある生活は、自然とともにある縄文以来の感覚があったのだと思います。そこから、自然の開発と自然との共生の相反する人の営みのバランスをとることの重要性を知り伝える知恵も生まれたと、個人的には考えています。物流経済と開発の根っこも縄文にあると思います。しかも、苦しくても奴隷制は生まれなかったのが日本人として誇らしいです。

これらを両立させながら発展させたのは、世界でも日本くらいではないでしょうか。
世界の普通の国や民族は、土地を消費して荒らせば、別の土地に移動します。あるいはモノカルチャアです。その精神が今も続いています。

かつて、ハンティントンの文明の衝突で、日本をひとつの文明圏としていたのは、根拠ははっきりしませんが、あながち的を外してはいません。実際、他の文明圏は衝突しています。同書では、主に西洋キリスト文明と、その周辺との衝突を問題にしていたようですが、最近ではシナ文明も拡大して衝突を起こしています。これまた共存や共生のできない文明です。
日本人は、日本文明を一所懸命に守るべきだと思いますね。

世界遺産

潜伏キリシタンの世界遺産が決まりましたが、何故禁教とされたのかという説明がされていない点で、素直には喜べません。縄文文化こそが、世界遺産の価値があると感じる次第です。

No title

我が集落の名前の起りに面白く興味深い話が伝わっているので紹介します。

一つの沢が奥に行くと二つに分岐しています。片方を「作田」といいもう片方を「藁作」と呼びます。
作田の方は日当りが良く米が取れる。しかし藁作の方は日当りが悪く米があまり取れない。
そこで片方しか稔らないので「片実り」それが転じて「片実」→「片見」となったと言われています。
そして、ここが我が集落の米作りの発祥の地と言われているのですよ。
その証明が「作田」という地名。
我が集落の御先祖がここに田を最初に作ったということでしょう。
そして「藁作」という地名は米ではなく藁を主に取っていたってことでしょう。

で、稲は元来熱帯の植物、それが寒い朝鮮半島から伝来したとは考えにくい。
中国南部から来たと考えるのがごく自然でしょうね。
それから日本国内の稲作の伝播には「鈴木」という姓が深く関わっているように思われます。我が地区の古い集落には必ず「鈴木」の姓があるんですよ。それに鈴木家の家紋は「稲穂」ですから。

Re: No title

羊歳馬齢さん、コメントありがとうございます。
ヒスイのことは、この縄文時代を勉強して知りました。
これもまた面白そうですね。

>「他者の文化を尊重することが容易」な日本人は、ゆえに世界でも孤立しやすいのではないでしょうか。
・・・・・日本人はこれでずっと苦杯をなめて来たんでしょうね。残念やけどある部分、認めんとしゃーないですね。

Re: 日本に一所懸命

弓取りさん、コメントありがとうございます。

> それから、日本の中世に封建制度で、一所懸命という語が生まれましたが、土地とともにある生活は、自然とともにある縄文以来の感覚があったのだと思います。
・・・・これこそが、万年続く日本人のDNAなんでしょうね。

> かつて、ハンティントンの文明の衝突で、日本をひとつの文明圏としていたのは、根拠ははっきりしませんが、あながち的を外してはいません。
・・・・そうそう、日本はもはや世界でも稀な一つの文明圏なんですよね。

Re: 世界遺産

田中一郎さん、コメントありがとうございます。
> 潜伏キリシタンの世界遺産が決まりましたが、何故禁教とされたのかという説明がされていない点で、素直には喜べません。
・・・・例の、国連の方のユネスコなんで、そんなに喜べないような気分ですね。

Re: No title

田舎じじいさん、コメントありがとうございます。
とても由緒のある所にお住まいなんですね。
日本の田舎の地名って、それこそ縄文時代にさかのぼれるところもありそうですね。

深いからね

歴史は深いから、のめり込んだら脱出出来ない…… と私は思うからいまいち読みきれてないんだ。
何故なら、一度読んだらハマってしまって、リアルに支障が起こるくらいにハマってしまうから(笑)。

だから、私的には縄文人はどうやって日本国土に流れ着いたか、それとも最初から土着してたか…… 、まずソコの興味でもう蜘蛛の巣にかかった様にもがく自信があるのですねー(笑)。
本を読むことは物凄く大切な事です、PCやスマホ検索で色々調べられますが、果たしてそれが本当か? 本を出してる著名者が本当か? を判断するのは難しき事だよね。

Re: 深いからね

千の目眩さん、コメントありがとうございます。

> だから、私的には縄文人はどうやって日本国土に流れ着いたか、それとも最初から土着してたか…… 、まずソコの興味でもう蜘蛛の巣にかかった様にもがく自信があるのですねー(笑)。
・・・・この本の小林さんによると、縄文人は最初から日本列島にいた、ということのようですね。