ゴーンさん、やっぱりおカネがほしかったんかな？今さらですが違和感ありありやったな。
2019年01月14日 公開
ゴーンさんは起訴されましたね。日本の検察が起訴した場合の有罪率は何と９９％以上なんやそうですね。つまり、ほぼ間違いなく有罪になる、と。拘留期間が長すぎるとか、フランス側から言うてくる人が、娘さんも含めていてはるようですが、日本で罪を犯したんやったら日本のやり方に従いなさい、というだけの話ですね。フランスが日産を取り込んで意のままにしたい空気が感じられたからこそ、それを防ぐためについに逮捕に至った、というのは話としてはようわかりますね。
昨日（１３日）の産経新聞に、今回のゴーン逮捕に至る振り返りの連続記事が出ていました（【暗闘 ゴーン事件】（下）仏政府乗っ取り防ぐ「国策」）。経済的、政治的な話は、それぞれの専門家がいっぱい書いてはるからいいとして、私は普通の日本人の庶民から見た時の、ものごっつい違和感について書きたいと思います。
産経の記事からです。
＜約１５年前の取締役会で、すでに報酬額への強いこだわりを見せていた。報酬の３割増額を提案したゴーンに対し、出席者から「お手盛りが過ぎる」と異議が出た。ゴーンの顔がみるみるうちに赤くなった。＞
＜「業績で貢献したんだから、これくらい当たり前だろ！」
早口の英語でまくし立てるゴーンに圧倒され、場は静まり返った。ある幹部は「並みの怒り方ではない。獣のような顔で怒鳴り立てていた」と振り返る。＞
まあこれくらい強烈でないと、あれだけの大企業を引っ張っていくことはでけへんかったんかも知れませんね。せやけど、そしたら何で日本人にはでけへんのや、と情けない気持ちにもなります。いわゆる「痛みを伴う改革」は外部から来た人やからできた、とも言えますね。もっと言えば、ホンマに痛みを伴わんと会社は再生でけへんかったんか？という話もありますが、まあそれはここでは措いときます。
で、その報酬の問題です。年間報酬を１０億円以内に見せるために策を弄したわけですが、人によっては２０億でも３０億でもええんとちゃうか、という人もいます。日本人の感覚では、そんなにもろうてどないすんねや？という感じですね。１０年経ったら数百億円、ふうん、もうええやんか、と。貧乏人のひがみや、と言われればそれまでですけど、日本に住んで生活するぶんには、年間１億円もあったら、もう十分とちゃいますか？
ゴーンさんが日産に来はったバブル崩壊後、日本では「グローバル基準」をどんどん受け入れなあかん、ということで、けっこう現場でも、たとえば経理の規則なんかも大きく変わってきました。今では四半期決算なんていうのもあって、これもアホらしい話やと私は思いますね。人の世の中が３か月でいっぺんに変わるわけがないやん。そやのに全世界で一斉に、四半期決算を株主に報告することになったやなんて、数字をこねくり回して「経営ごっこ」をやってるだけの話や。
ゴーンさんが来てからは社内公用語を英語にする会社も出てきましたね。「コミットメント」もよう流行りましたね。ゴーンさんのやり方がいっぱい本にもなりましたし。「成果主義」「成長戦略」「選択と集中」「ROE、ROA」、いっぱい研修もありましたわ。会社がうまいこといってたら何でもええんとちゃいますか。
いろいろ難しい言葉を出さんでも、日本ではもともと「三方良し」みたいな言葉は昔からありますからね。会社は誰のものかという議論にもなるんでしょうけど、日本人的に言うたらそれは一言、「会社は社長さんのもんやけど、みんなで支えるんやで」ですね。そして会社がものすごいもうかったら、社会に還元する、できればそれを永続的にできる仕組みを作る、というのは多くの人がやってはりますね。
私が追いかけている、在日朝鮮人による言いがかり裁判で訴えられているフジ住宅でも、創業者である会長さんは、自分の株を寄付する形で社団法人をつくり、そこから毎年出てくる配当金を、日本の文化・道徳・歴史・教育に関する活動をしている人たちを支援するための助成金に充ててはりますね。ささやかかも知れんけど、いかにも日本人的な経営者やなあと思います。
ゴーンさんももし、寄付したりとか財団をつくってはるとしたら、それは知りませんでした、すみません、ですけど、どうなんでしょうか。いずれにしても今回の逮捕劇、びっくりしましたけど、やっぱり日本人には違和感ありありの経営者やったと思います。
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