アメリカのネオコンの本籍は民主党やったんや。実は弱者を放ったらかしにする「文化左翼」。

アメリカ民主党の崩壊

 渡辺惣樹さんの本は面白いですね。このブログを始めて間もない頃に「誰が第二次世界大戦を起こしたのか」で、渡辺さんのこのタイトルの本のことも書きました。フーバー大統領が書いた『裏切られた自由』の翻訳を出しはった時に、同時に出された本でしたね。アメリカ近現代史はこの人に聞け!ですね。今回もめっちゃ面白かったです。学者でもジャーナリストでもない渡辺さんの本が面白いのは、当たり前ですけど自分でちゃんと調べて必ず元ソースに当たって確認してはる、ということでしょうか。

 え?当たり前?それを日本の学者やジャーナリストがやってへん、肩書だけはエラそうな他人の書いたものから引用したり切り貼りしてるだけの人が多すぎるような気がしますね、日本の学界やらジャーナリズムは。せやから日本の学者やマスゴミは必ず予想を外すんでしょうね。ちなみに当然のことながら渡辺惣樹さんは、トランプさんの大統領当選を予想してはりました。

 他に日本でトランプ当選を予想できてたのは藤井厳喜さん、宮崎正弘さん、木村太郎さんぐらいでしたね。さてこの本『アメリカ民主党の崩壊2001-2020』、タイトルからして刺激的ですね。「崩壊」やで。でも最初から読み進めると、あーこりゃあ崩壊やな、と思えるから面白いです。2016年、ようわかってへん人からしたら、トランプさんが奇跡的な勝利を収めた経緯を、改めてドラマみたいに再現してくれてはります。

 私が今回この本で改めて認識を変えさせてもらえたことは、従来の、アメリカ民主党はリベラル、共和党は保守でネオコン、というのは間違い、ということでした。
 ブリッジは、「オバマは羊の皮を被ったネオコン」だったと失望した。しかし、より正確にいえば、「ヒラリー・クリントンこそが羊の皮を被った狼(ネオコン)であり、オバマはこの狼を好き勝手にさせた牧童」だった。
 ネットでは、ヒラリーがいかに悪どいことをして来たんかは、いくらでも見ることができます。「ベンガジ事件」でググってみてください。この本でもしっかり書いてくれてはります。そもそもヒラリーは、オバマ政権の国務長官になる少し前から、わざわざ私的なメールサーバーを使うて、ずっと悪さをして来てたんですね。その悪さの証拠になる3万通以上のメールを隠滅し、サーバーのことについても司法省、FBIに圧力をかけて「極めて不注意」やったというだけのことにして、逃れてきてたわけです。

 それでもトランプさんは当選直後に、ヒラリーの国家機密漏洩疑惑も、クリントン財団を巡る疑惑も追及しないとCBSのインタビューで言うてしもたわけですね。「新政権のスムーズな運営のためには妥協も必要だ。かつては自身の結婚式にも招待した仲である。それが大人の態度だと考えた。しかし、民主党は大人ではなかった。」

 2005年にトランプさんが今の奥さん、メラニアさんとのド派手な結婚式を挙げた時には、もちろんまだ政治家ではなく、有名人実業家やったわけですが、何とクリントン夫妻も呼んでいたんやそうです。そんなトランプさんの温情も、ヒラリー、民主党には通じへんかったようです。

 当選直後から、今ではネットではインチキやったとわかっている「ロシアゲート」で攻め立てられ、それが上手くいかないのを見て民主党は今度は「ウクライナゲート」を仕立てて、何が何でも「弾劾」に持って行こうとしてるのが、今の状況なわけですね。

 これさえも、今週から上院で「弾劾裁判」が始まりますが、共和党優勢の今の上院で、弾劾賛成が三分の二を取ることはあり得ないので、結果はもうわかってるわけですね。そこまで無理ぐり、しゃにむに無茶をし続ける民主党に、アメリカ国民もだんだん呆れて来てる、というのが今の状況のようです。

 話は戻りますが、「ネオコン」の本籍は民主党やったというのをこの本で理解できました。そして「リベラル」の怪しさもわかりました。
 黒人差別政党であった民主党は、戦後、「弱者のための政党」に変身し、それが同党のレゾンデートルとなったと書いた。「弱者のための政党」が生き残るためには弱者がつねに存在しなくてはならない。
 弱者は容易に創造することができる。フェミニスト、性的マイノリティ、少数派移民、過激環境保護者。どこにでも相対的弱者は転がっている。民主党はその種を開花させるために対立を煽り、妥協をめざさない。その傾向は、ヒラリーがトランプとの戦いに敗れて以来、酷くなった。民主党は「カルチャーレフト(文化左翼)」と手を握ると決めた。
 「おわりに」で渡辺さんは、アメリカ民主党は「最終的には、日本の旧民主党のように分解すると予想している」と書いてはります。私は、当選直後に、ヒラリーの疑惑は追及せえへんと言うたトランプさんの方が、はるかに人間的やと思いますね。いやあ、アメリカ民主党も、日本の旧民主党、現反日野党も、早う崩壊してほしいな。

【追記1/20】コメント欄でご指摘をいただきましたが、そうそう、「トランプさん当選を予測した人」に藤井厳喜さんを忘れたらあきませんでしたね。追記しました。

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ナニワの激オコおばちゃん
Posted byナニワの激オコおばちゃん

Comments 4

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ゆずりはん  

日本でトランプ当選を予想・

日本で最初にトランプ当選を言っていたのは藤井厳喜さんでは?
『日米戦争を起こしたのは誰か ルーズベルトの罪状・フーバー大統領回顧録を論ず』で、狂◯ルーズベルトの日本人への残虐性と・フーバー大統領の事を知りました。

2020/01/20 (Mon) 09:02

さよならサヨク  

ヒラリーはお金の亡者

ヒラリークリントンのメール問題は、政府のメールを使用していなかった、勝手にプライベートメールを使っていた事だという表層しか報道されなかったので、真相を知らない人が多い。会社のメールの替わりにgmailを使っていたのと同じだが、何が大大大問題なのか。

政府のメールを使えば、IT部門に言えばサーバーに残った通信内容を見ることができるから、不正はできない。ヒラリーが政府の監視できないプラーベートメールでやっていたことは、ネオコンと結託して、アメリカの国益より軍産複合体、国際金融資本の利益のために、国務長官の地位を利用していたことだ。それを明らかにすれば大問題になるし、そもそもマスメディアも仲間のユダヤ人が支配しているから、何が問題かわからない様に報道した。

2015年頃に、クリントン財団の資産は500億円くらいだと報道されたことがある。アメリカの田舎アーカンソーの知事から大統領と国務長官になった夫婦がどうやって大金を作ったのか? ヒラリーは国務長官の時に中国の経済人等から面談申し込みがあると「クリントン財団に寄付してくれたら会う、最低5000万」と言って蓄財したそうだ。そして、中国人は賄賂を払ったら必ず回収する、それはアメリカの損害になる。

2020/01/20 (Mon) 12:56

(名前不明)  

『米メディアはボルトン氏をネオコンの一人としている。しかしボルトン氏は「いわゆるネオコンとは超リベラル派が保守に転向した連中のことだ」として、正真正銘の保守派を自負する自分とは一緒にしないでほしいと述べたことがある。』https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/59171?page=4
だから、ネオ(新しい)・コンサバティズム(保守主義)と呼ばれるらしい。

『起源
アメリカ合衆国の新保守主義の源流は、後に「ニューヨーク知識人」と呼ばれるようになる、1930年代に反スタ左翼として活動したトロツキストたちにまで遡る。』https://ja.wikipedia.org/wiki/新保守主義_(アメリカ合衆国)

2020/02/01 (Sat) 01:36

(名前不明)  

『ところが、ネオコンはそうした利害調整型の政治とはかけ離れています。ネオコン自体、今は共和党ですが、民主党の時代もありました。二大政党なんて道具として使い易い方に属せばいいぐらいにしか考えていません。自分たちが頭の中で思い描いてきた世界を地球規模で実体化すること、それが彼らの背骨です。
 ネオコンの人たちの世界観は、人によって多少のばらつきがありますが、だいたい次のようなものです。アメリカ型の民主主義を世界に強制すること。これが第1点。第2点目に、イスラエルの中東支配成就の手伝いをアメリカにさせること。その手段としては「先手必勝」の先制攻撃戦略です。』http://archive.is/HSNRP

2020/02/01 (Sat) 01:49

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