「海道東征」コンサート
2018年01月04日 公開
今年の2月に「海道東征」のコンサートが大阪で開かれます。ご縁があって、そのチケットを入手できたのでめっちゃ楽しみです。カンタータ、交聲曲というそうです。私は音楽の素養は全然あらへんから恥ずかしいんやけど、それでもこのCDを聴いて感動しましたわ。
皇紀2600年奉祝曲として信時潔が作曲、歌詞は北原白秋です。神武天皇の東征をテーマにした壮大な物語が8つの章で構成されています。CDの曲目解説には、「その音楽様式は、簡明平易な西洋古典風の和声様式を基底としつつ、日本の伝統的な旋律法をも採り入れたものである。」とあります。
そうやねん、聞いてみたらびっくり、民謡風の曲もあれば、子供の声の「わらべ歌」風の曲まであるねん。始まりは荘厳で、いかにもクラシックな感じの曲やと思うてたら、とても変化があって、聴いてても楽しいです。
あ、そうそう、最初に歌われる曲は、君が代と同じ音階なんやそうです。作曲の信時潔は第二国歌と言われた「海行かば」の作曲者でもありますね。(これについては前に書きました。<「海行かば」第二国歌>)
皇紀2600年は昭和15年、まさに大東亜戦争開始の前年です。さらにこの前年に第二次世界大戦が始まっており、この年に開催が決まっていた東京オリンピックが中止になっていたんですね。「国威発揚」ということもあったんでしょうけど、解説にもありましたけど、この当時少なくとも音楽界では国に命じられていやいや作った、なんてことは全くなくて、むしろ音楽家にとっては国家的な芸術の発表の「場」が増えて良かったのではないか、と書いてあります。
戦後の日本ではほとんど顧みられることもなく、演奏も数えられるほどしかされて来なかったようです。これを書くのに少しネットを見てたら、「曲はとても良いのに、最近歌詞の意味を知ったら、そのあまりの天皇崇拝にがっかり」と書いてた人がいました。そっちの方がよっぽどがっかりやね。残念な人やわ。ホンマに日本人か?
2月のコンサートは産経新聞社の主催です。この曲がもっともっと広まればええのにな、と思います。
歌詞の一部、私が気に入ったところを書いときます。
「神坐しき(かみましき)、千五百秋(ちいほあき)瑞穂の国、皇国(すめぐに)ぞ豊葦原(とよあしはら)。」
「大和(やまと)は国のまほろば、たたなづく青垣山。」
「・・・八紘(あめのした)一つ宇(いえ)とぞ。」
「いざ領(し)らせ大和(やまと)ここに、・・・弥栄(いやさか)を我等(われら)。」